top of page

未就学のお子さんが自宅サロンにチェンバロ体験に訪れてくれることが、増えてきました。


それぞれの興味の持ち方も全然違うので、その子その子によって、


話す内容も、弾く曲も、変わっていきます。



そこで聞くのは、



体験(レッスン)って、その後レッスンに通うのが前提だと思っていました。


小さかったら、始められませんか。



…などなど。



ピアノで弾いているバッハの曲、一度だけでいいから、チェンバロで弾いてみたい


どうやら子供が、チェンバロに興味あるみたいだから、一度だけ触らせてあげたい



チェンバロってどんな楽器か知りたい


どんな動機でも、百聞は一見にしかず、


どんなに年齢の若い幼いお子さんでも、お年を召されたご年配の方でも、


体験するのとしないのでは、大きく違います。



チェンバロを触るのが、もしかしたら、この体験で、最初で最後になってもいいのです。




もしも、チェンバロ体験が、



一度行ったら、もう最後。 その後は絶対レッスンに通わないといけない



なんて、思っていただいているのであれば、


もっと肩の力を抜いて、お声がけくださいね。



一度きりになってもいいのです。


心が動いた時、そっとチェンバロの部屋に遊びに来てください。


チェンバロを囲んで一緒に過ごせる、そんな人が訪ねてくれるだけで、ものすごく嬉しいです。




閲覧数:216回0件のコメント
Mamiko Someda

小学生の低学年の頃でした。



それまで、ずっとピアノを習っていて、


このままずっとピアノで行くかなぁ、なんてぼんやり考えながら過ごす毎日。




ピアノのオーディションの課題曲だった、ルイ=クロード・ダカンの《かっこう》。


母がCDを探して買ってきてくれました。



記憶に残っているのは、


「チェンバロのCDしか見つからなかったけど、聴いてみよう」


と少し申し訳なさそうにも聞こえる母の言葉です。




CDデッキに入れて、11番に合わす。


ピノックが演奏するチェンバロの音色。




かっこいい。





初めて聴くチェンバロという楽器の音に、わたしは心を虜にされました。


このCDをきっかけに、わたしの中にチェンバロという楽器が、


初めて存在感を持ち始めることになります。




チェンバロが弾きたい。




それからは、ただただ、チェンバロの良さを両親に訴える(笑)日々。


今のようにインターネットも発展していませんでしたので、


記憶が定かでないのですが、音楽辞典でしょうか、紙の媒体を引っ張り出し、


チェンバロってこんなにも種類があるよ!すごいね!チェンバロってきれいやね!


とチェンバロが好きだ、チェンバロが弾きたい!という気持ちを伝え続けていました。




まだ小学生で先のことでしたが、音楽の大学の募集要項を調べて、


チェンバロでも大学に入れることを知り、チェンバロでも大学に行けるんだ!って、


安堵した気持ちを思い出します。



チェンバロが弾きたい。




そう思い始めてから、数年後、念願のチェンバロの生のコンサート。


インターネットやSNSも今とは違って、まだまだ発展していなかったころ。


奈良の片田舎に住んでいることもあり、情報もなかなかキャッチできない中、


両親が大和高田市にて開催されるチェンバロのコンサートを見つけてくれ、連れて行ってくれました。


まさか、今舞台で演奏しているチェンバロ奏者の方に数年後習うことになるとは、


そのころは思いもしていませんでした。




中野振一郎先生。




先生の指先がチェンバロに触れた途端、豊かな薫りが漂うようかのようです。


先生のチェンバロの音色に魅了され、わたしの気持ちは、チェンバロに夢中になっていきます。



終演後に買った先生のCD。

サインをしていただき、そして握手をしていただきました。

演奏会から帰ってからは、毎日のようにCDを聴いていました。言葉通り、擦れきれるほどに。




そして、数年後、中野振一郎先生に習うことになったのです。

こうして、チェンバロにたどり着きました。



桐朋学園大学では、有田千代子先生に、


そしてフランスでは、アリンヌ・ジルべライシュ先生に、ご指導いただきました。


オルガン、フォルテピアノ、クラヴィコード、アンサンブルの先生、モダン楽器の先生、


ソルフェージュの先生、、音楽史、エレクトロ二クス、、、数えきれないたくさんの先生方。


自分の進みたい道へとあたたかく応援してくれる方々。



これまで出会ったどなたが欠けていても、今の私はいないでしょう。




~~~~~~



初めてのリサイタルでは、アンコールに、ダカンの《かっこう》を弾くことを、


チェンバロを始めた頃から決めていました。


幼い頃、リサイタルなんて何かもまだわかっていなかったと思うのですが(笑)。



フランスから帰国して、初めて開催する故郷、奈良でのソロリサイタル。

まさか、自分が現代音楽をするようになっているとは想像もしていませんでした。


藤井喬梓先生に、故郷の奈良を舞台に《奈良組曲》を作曲していただき、


また初演に立ち会ってくださったこととても嬉しく思っています。


アンコールには、応援してくれる両親への感謝の気持ちを込めて、


ずっとこの日が来るのを待っていた 《かっこう》 を演奏しました。



それぞれの演奏家がそれぞれの楽器を愛しているように、


わたしは、チェンバロがどの楽器よりも大好きです。


先生の演奏を聴いて、わたしがチェンバロの虜になってチェンバロを始めたように、


私の演奏活動やレッスンを通して、


チェンバロの音を聴くことが、そして弾いてみることが、


その方の心を穏やかにそして時にワクワク・ハラハラ・ドキドキしていただけるように、


これからもチェンバロとともに、たくさんの再会と出会いを楽しみに人生を歩んでいきます!




閲覧数:79回0件のコメント
Mamiko Someda

お正月が明けてしばらくしたころ、昨年末にチェンバロを聴いてくれた、

友人のお子さん5歳の男の子が、レゴでチェンバロを作ってくれた動画が送られてきました。

公園で遊んだ後、キンキンに冷えた手で弾いた、J.S.バッハのフランス組曲第5番のアルマンド、

体中で聴いてくれていることが伝わってきて、すごく嬉しかったです。


アクションをさわりに触って、自らの力でチェンバロの音が鳴る仕組みを

理解していく姿に感動していました。


それだけでも、十分にわたしにとってかけがえのない時間だったのですが、

送られてきた動画に感動のあまり号泣。

弦の張る場所、カプラー、二段鍵盤を説明しながら、自作のレゴチェンバロを紹介してくれていました。



もともと涙もろいので、すぐ泣くのでしょうがないのですが、 あのひと時が、この子に、誰かに、少しでも届いていたことが、自分にとってこんなにも嬉しいことだったんだということを実感した時でした。



せっかくなので レゴでチェンバロを作れる(作っている)動画やサイトを集めました。



○ レゴの人形が演奏できる(?)サイズのチェンバロ




○ 小さなスピネットタイプのチェンバロ




○ 大きなグランドタイプのチェンバロ https://leganerd.com/2011/01/31/clavicembalo-lego/

   →こちらは、2年かけて製作されたようです!




大量のレゴがあるので、色々作ってみようかなぁ(^^)


閲覧数:5回0件のコメント
bottom of page