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先日、松平敬さんの作品、『心の中で歌うll』 のオンラインセッションに


チェンバロ伴奏で参加させていただきました。

パート分けがされ、今回の伴奏はピアノとチェンバロの組み合わせ。

無音のアンサンブル。

オンラインということもあり、セッションが始まるまでは、


どうなるのか想像できない部分が大きかったのですが、


始まると、松平さんの指揮に触発され、どんどん、熱くなり、


メンバーの皆さんと濃いアンサンブルの時間を過ごしていました。

無音、さらにはオンラインという状況の中で、


こんなに音楽をやり取りできるなんて、思ってもいませんでした。

きっと直接対面でのアンサンブルだと、


演者の熱気 心の動き 漂う空気 ・・・


それらがダイレクトに伝わってくると思うので、


またさらに濃いアンサンブルができるのではと想像しています。

やってみたい!


作曲家 川島素晴さんのブログ内で、松平敬さんの作品について、

大変詳しく解説されていますので、ご一読されるのをお勧めいたします。↓


川島素晴さんのブログ

松平敬さんのウェブサイト

心の中で歌う



今この状況の中で、


わたしの心の中に渦巻く日々の様々な思い、


心の中であふれてくる言葉を表現したい という強い気持ちがあり、


今回このセッションに参加させていただきました。

セッションをした夜は、なんとも充実した気持ち、思いを吐き出せた気持ち、


そしてアンサンブルとしてメンバーの皆さんと音楽をやり取りができた喜びをかみしめていました。

それでは、心の声を音を、お聴きください!




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更新日:2020年8月6日

今年の梅雨は長かったですね。

そのためか、家のあちこちで、例年には見られない現象が起きています。

対応に追われますね。

いよいよ8月!

夏本番になりましたが、今年はなかなか動きづらくて、海なし県に住む私としては、海を見たいな~なんて思うのですが、それも、なかなか難しそうですね。

海っていいですね。

わたしにとって、海は地球が一つの星であることを感じさせてくれます。

この星のたくさんの人々の暮らし、たくさんの生物、植物。

海や空を見ていると

日々の生活の中での色々な考え事や悩み事も、その時だけは、忘れさせてくれる気がしています。

~~~~~~~~~

さて、今回は、大きな影響を受けた授業、マルコ(テアトルの先生)のテアトルの授業についてです。


フランスでは、本当にいろんな分野、専攻の先生、生徒と交流することができました。



クラヴサンの先生の勧めで、テアトルの授業をとり、


フランス語がまだまだ、なかなかうまく話せない留学初期から帰国するまで、


マルコの下で習いました。





このテアトルの先生、マルコが、本当に素晴らしい先生でした。

1人1人の表現を決して否定せず、個性を引き出し、上手く伸ばしてくださる方でした。

わたしは、人前で演技をすることも、話をすることも、あまり上手にこなせる方ではないので、


どちらかと言えば、テアトルに向いているとは言えないタイプだと思います。




授業の一コマ(撮影:マルコ ロッチ)

そんな、どちらかと言えば内向的な、わたしのすごくおとなしい面を理解してくださり、


全く否定せず、心を解き放っていくような言葉と眼差し、そして心を向けてくださいました。


少しでも表現が良くなれば、

マミコー! シュペール!! ブラボー! 

体全体を使って、成長や進化を喜んでくださったことを思い出します。


そんな先生と毎週毎週会っていると、


不思議と、自分を肯定していく気持ちが出てくるんですね。


自己肯定感が高まるっていうことでしょうか。


(舞台、ラボキャバレーのチラシ)

毎年、2回、テアトルの舞台の本番がありました。


大きなオーディトリウムでの発表です。


音楽院のお偉い先生方から街のおじちゃんおばちゃん、友達、ちびっ子まで集まってきます。

いやはや、こんな大きなところで、わたしのつたないフランス語と身体を使って表現をするなんて、、


と、一度目の舞台はかなり緊張したのを覚えています。


本番に向けて、まずは、生徒自らアイディアを絞って来るところから始まります。


アイディアを先生に説明するのも、フランス語だとかなり難しいのですが、

いいアイディアだね~! 

今度、ちょっとやってみよう~!

と、まずは、わたしたちそれぞれのアイディアを採用して、そこからうまく発展させてくださいました。


もしかしたら、無謀なアイディアかもしれない、間に合うような企画じゃないかもしれないと思っていても、


決して否定せず、まずは、目の前にいる生徒が提案したアイディアを一度聞き入れて、やってみる、


そこから、先生がうまく誘導して一つの作品にしていくという作業でした。

そして何より、周りのフランス人学生、フランス語ペラペラ学生が、本当に心温かく受け入れてくれました。

自分のグループで一つの作品、それプラス、ほかのグループとのコラボ作品で舞台は出来上がるのですが、

フランス人たちの表現力の豊かさには、毎回驚かされました。

それでも、わたしの表現を受け入れてくれて、それを尊重してくれる、仲間に入れてくれる。

こういった空気も、

どの生徒の表現も真正面から受け止め、尊重し、否定しない、

そんなマルコが作りだしていたのかもしれません。

舞台の回を重ねると、アイディアを絞り出すのも少しずつ大変になってくるんですね。。


似たようなことはしたくない、枠組みを同じにして歌だけ変えるようなこともしたくない


アイディアが出ないでない、、と悩んで、、   



でもこれが、出てくるんですよね新しいアイディアが。




生み出すときって、すごくエネルギーが要りますが、いいアイディアが浮かんで、


マルコに見せるとき、すごく嬉しかったことを思い出します。



舞台での一コマ(撮影:マルコ ロッチ)

テアトルの授業を通して、


それ以前の自分だと、これはできないや、と思い込んでいたことも、


やってみると、楽しいなって思うこと、


表現することの大切さ、マルコの人に対する姿勢


たくさんのことを学ぶことができました。

これ言ったらなんて言うだろ、、何て微塵も心配することなく、


どんなアイディアでも、なんでも言ってみよう、相談してみよう、やってみよう


そう思わせてくれた先生、マルコは、わたしにとってとてもとても大きい存在です。


あの、熱い熱い、そして温かい舞台を今でも思い出します。


何度もやっているうちに、舞台に上るのが楽しくなってくるんですね。



どれだけ上手くなったかはわかりませんが、


集まってくださるお客さんが、まず信じられないくらい温かいのと(ノリがすごくいいんですよね)


舞台袖で待機しているほかの生徒も舞台を楽しんでいること、


本当にかけがえのない素晴らしい経験ができました。

ヒトは、なかなか変わらない、変われないかもしれないけれど、進化はするんだと思います。

マルコのように、誰かの心を解き放ち、受け止めていけるような、表現者になっていきたいと思います。


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今年2020年に生誕250年を迎えたベートーヴェンは、

フォルテピアノの進化に大きく関わった重要な人物です。


幼少期のチェンバロから、最晩年の6オクターブ半のグラーフ製へと、

ベートーヴェンの人生はピアノの変遷とともにありました。


桐朋時代から、フォルテピアノでのアンサンブルにも取り組んできていたのですが、

フォルテピアノをじっくりと向き合うことが留学中にありました。

わたしは、アントン・ワルター(1752~1826)のフォルテピアノを演奏することが多かったです。



クラヴサン、パイプオルガン、フォルテピアノ、モダンピアノ、


とたくさんの鍵盤楽器を一度に触れることの多い時期だったので、

それぞれの楽器をコントロールするために、何となく、脳の中というか、体の中というのでしょうか、切り替えスイッチ、のようなものが出来上がっていたように思います。


それでも、タッチがそれぞれ違い、また楽器の中でも個体差があるので、

練習する楽器の順番などには、かなり気を付けていました




小柄なので、フォルテピアノの膝ペダルを使うのは、

先生が要らなくなった書物を用意して足置き台にしてくれるのですが、それでも足りず、、

という場面は毎週よくありました。

さて、ベートヴェンの作品の中には、マンドリンとチェンバロのために書かれた曲があります。

マンドリンとチェンバロのためのソナチネハ短調WoO.43a (1796) マンドリンとチェンバロのためのアダージョ変ホ長調WoO.43b (1796) マンドリンとチェンバロのためのソナチネハ長調WoO.44a (1796) マンドリンとチェンバロのためのアンダンテと変奏曲WoO.44b (1796)

ベートーヴェンが25歳のころの作品です。

作曲家フランティシェク・ドゥシェック(1731〜99)とその夫人でソプラノのヨーゼファ(1754〜1824)を中心とするサロンは、プラハの音楽文化の象徴的な存在でした。


このサロンの常連のクラリ伯爵令嬢ヨゼフィーネ(1777〜1828)のために、マンドリンとチェンバロのための二重WoO.43a、43b、44a、44b)作曲しています。


Adagio for Mandolin and Harpsichord WoO 43b

Ekaterina Skliar (mandolin) Anna Kislitsyna (harpsichord)





さて、この楽器の組み合わせで、日本人作曲家も作品を書かれています。

作曲家たかの舞俐さんが2001年作曲された《沈黙の光、Silent Light》は、チェンバロとマンドリンのための作品です。



たかのさんは、フライブルク音楽大学でブライアン・フォーニホウに師事し、その後ハンブルク音楽大学でジェルジ・リゲティに師事されています。



リゲティに習われたなんていいなぁ!

リゲティに会って、色々チェンバロ作品についてお尋ねしたかった!



これまで、ギターや三味線など、弦楽器とのアンサンブルは、何曲か取り組んできました。

チェンバロとの音の混ざり合いがとてもよいと感じています。


マンドリンとのアンサンブル、必ず実現させたい!





話があっちこっちしますが、、

最近楽譜の整理をしています。


機械的にこれは、こっち これはあっち と分別していけばいいのに、


楽譜を手に取ると、つい譜を読んでしまったり、

演奏したときの気持ちや、

パートナーを務めていただいた方のことを思ったりと、

全然はかどらないんですよね。。

再演したい曲、そして、これから取り組みたい曲、た~くさんありすぎて、


この人生をかけても弾ききることのできる量ではないのですが、


ひとつでも多く、わたしの好きな作品、演奏したい作品、


チャレンジしていきますので、これからも温かく見守っていただけますと幸いです。





今日は、誕生250年を迎えられたベートヴェンさんから、楽器の話、コンテンポラリーの話、と、色々な展開となりました。

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