~作品と作曲家さんのご紹介~ 12月3日(火)の《たゆたう真珠》で演奏する作品と作曲家さんのご紹介です。
🏁 歯車~ギリシャ民謡より(2006) 金子仁美 Hitomi Kaneko
金子仁美さんとは、関東⇔関西、日本⇔フランスを、上手くすれ違ってしまい、直接お会いできるタイミングがなかなか合わない運命(!?)なのですが、奇跡的にも帰国後最初のリサイタルにお越しいただき、とても感激したのを覚えております。
今回、かねてから演奏させていただきたいと思っていた、『歯車』を演奏できること嬉しく思います。 プログラムノートにあたたかいお言葉を寄せていただき、大変感謝しています。
プログラムを組んだ当初は、歯車A,歯車Bとも平均律での演奏予定でしたが、金子仁美さんからの違う調律法でも演奏してみるのはどうかとのご提案があり、今回は歯車Bは中全音律とキルンベルガー第三番を作品の中で行きかいます。
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歯車〜ギリシャ民謡より mélodie / ROUTE / pop / DENTEE / grecque pour clavecin
染田さんのチェンバロ演奏を初めて聴かせていただいたのは、ちょうど2年前、2017年11月末でした。探究心溢れる丁寧な音楽づくり、そこから生じるたゆたう音 ― 私の記憶にしっかりと刻まれています。この日は友人の作曲家、藤井喬梓さんの『奈良組曲』も初演され、藤井さんと最期にお会いした機会でもありました。 この度、染田さんのユニークな企画が日本現代音楽協会の公募で採択されたことは大きな喜びでしたし、拙作を演奏して下さることをとても楽しみにしています。 「歯車」は、2006年に作曲され、ローラン・テシュネさんにより初演されました。ラヴェルも作品に引用したギリシャ民謡を素材に、旋律の重奏が絶え間なく聴こえる構成になっています。しかし、大きさの異なる二つの歯車の回転により、旋律の重奏は、実際は一度も同じ瞬間が訪れず、歪んだ時空間を作ります。 (文 金子仁美)
金子仁美 Hitomi Kaneko(1965-) 作曲家(日本現代音楽協会理事、パリ第8大学招聘研究員)。
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【Program】
金子 仁美 / 歯車〜ギリシャ民謡による A (作曲 2006年)
増本 伎共子 / 日々の移ろい (作曲 2018年)
Gyorgy Ligeti / Passacaglia ungherese(作曲 1978年) ※中全音律
Giles Farnaby / Toy • Giles Farnaby's Dream (作曲年 不明)
向井 響 / 美少女革命:転生 (作曲 2019年 初演) エレクトロニクス 島村 幸宏 さん
金子 仁美 / 歯車〜ギリシャ民謡によるB (作曲 2006年) ※中全音律+キルンベルガー第三番
Jean-Patrick Besingrand / S'enfuient les ombres (作曲 2019年 作曲 初演)
Jean-Henri d'Anglebert / Prélude en sol mineur (作曲 1689年) ※キルンベルガー第三番
松宮 圭太 / ダングルベール讃 (作曲 2011年/改作2019年 初演) ※中全音律+キルンベルガー第三番 エレクトロニクス 松宮 圭太さん
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【Ticket Information】 現音 Music of Our Time 2019 染田真実子チェンバロリサイタル 〜たゆたう真珠〜
2019年12月3日(火) 19時開演 東京オペラシティ リサイタルホール
インターネットでのチケット申し込みページ ↓ https://jscm.official.ec/items/22424519?from=widget
◉日本現代音楽協会 ☎️電話受付 03-6417-0393 ◉東京オペラシティチケットセンター ☎️電話受付 03-5353-9999